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2010年 07月 24日
![]() ミステリを読まなくなって久しかった。 思いがけず、謎解きに我を忘れて、 ヒーローに酔いしれた。 警官を辞め、古書店主になったクリフ・ジーンウェイが主人公の 古書ミステリ・シリーズ、四作。 毎回、稀覯本を巡って事件が起こる。 読み進めていくうちに、古書について、 古書取引業界とそこに携わる人々の蘊蓄もたくわえられる。 本好き、書店好き、古書好きには まさしく、「本三昧」のミステリ。 犯人と、謎を追うクリフ。 相対する二者の初期衝動は、同じ。 古書への偏愛。そこを発端に、一方は犯罪に手を染め、 一方は追うほうになる。 人をあやめてまで、という事情がある程度推し量れる (だからって、殺していいわけではない)し、 真相を解き明かさなければならない 切実な義理や情が緻密に描かれているから共感しやすい。 その基盤に立って描かれたキャラクターは、ことのほか、際立つ。 主人公のニヒルさ、真摯さ、権力におもねない ハードボイルドさにかけては、 私の中では フィリップ・マーロウ、スペンサーの系譜を継ぐ ひさびさの(数十年ぶり!)の立役者。 ご多聞にもれず、とても女性にもてる。 数日前のブログで紹介した翻訳者、宮脇孝雄氏が三作目まで 手掛けていて、文体に確固たるスタイルがありながら、読みやすい。 四作目、『災いの古書』の横山 啓明氏も、 訳者が変わった気配をみじんも感じさせていない。 本シリーズ未訳原書も、入手。 今、生きている作家が現在進行形で息を吹き込んでいる ヒーローに出会えるなんて、なんて幸せなこと。 パートナーとの関係も、独立した男女、のロールモデルとして 女性読者の共感を呼びやすいと思う。 引き続き注目。 「未訳原書」というお言葉に心たかなりました。 どこまでもクリフの影。 払拭できません。 chatnoirNさま 「未訳原書」、で心たかなりましたか! 私は、なんだかまだまだ、なわが身を省み 焦ってしまいます。 そんな思惑がたくさん交錯して、 この世に良書がもっと溢れますように。 クリフ、まだまだ暴れてくれますように! こんなに絶賛されると、私も読んでみたくなりました☆ 以前の伊丹十三さんの著書も、bluemoonさんの絶賛につられてついつい読んでしまいました。話に違わず、ほんとうに楽しかった!!!感謝です。 たーこさま
伊丹さん、良かったですか? 30年以上経っても、まったく古さを感じさせないところ、 素敵ですよね。 クリフのシリーズは、ボリュームも内容も肉厚ですが、 時を忘れる夏の読書にとてもよいかもしれません。 お薦めします! |
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