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映画「利休にたずねよ」 

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「利休にたずねよ」。
三年ほど前に原作を読んでから、映画化を待ちわびていた。

公開日当日、静かに観たくて深夜の回を待って鑑賞。

海老蔵の目ぢから、にはもはや驚かない。
すごみを利かせた目ぢからではなく、むしろ伏せがちな目、座り姿、所作、と
深く吐く息のような、ゆるやかな「静」に魅せられた2時間。
木下藤吉郎、羽柴秀吉、豊臣秀吉、を演じ分けた大森南朋のダイナミックな下卑っぷりが、
利休の「静」と好対照を成す。
頂点に上り詰めれば詰めるほど、絢爛なしつらえをすればするほど、
卑しさ、乏しさが増幅し、毛穴から立ちのぼってくる。
それがスクリーンに充満し、息苦しくなる。

原作の山本兼一の絢爛たる文体を、映画で再現するのはそもそも、難しい。
その側面をさしひいても、映像化に挑戦したたくらみ、解釈は成功したと言って良い。

国宝級の茶器が、作品中、ふんだんに登場する。
きらびやかで、浮き足立って、気ぜわしい季節だからこそ光る、抑制とミニマリズムの極致。
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by office_bluemoon | 2013-12-10 14:41 | Life is Cinema (映画)