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fruits cocktail

フルーツの使い方で、
いつもうならせてくれるバーで。

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これは、連れのオーダー。
ざくろとシャンパンで。






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私は柿を。
一部ジューサーにかけて、
とろとろの果肉はチャンクに。
それをオレンジジュースとソーダで割る。
ノンアルコールで、と。

果肉はときどき、
スプーンで
すくって食べる。




味見したかったけど。
ざくろとシャンパン。
ほんのひとさじでも。
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by office_bluemoon | 2011-11-26 10:15 | bar talk (boooze!)

"Holding Back the Years" Jimmy Scott

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"Slave to Love"
すっかりまいってしまって、アルバムを購入。
カバー曲集。


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ほかに、Sinead O'cornorの"Nothing Compares 2 U"、
Simply Redの"Holding Back the Years"が印象に残った。
だけど、サプライズが大きいのはやっぱり"Slave to Love"。

あんな渋いしわがれ声で
「いつもの場所で、待ってる」、なんていわれたら
揺さぶられる。行かないわけにはいかない。
たぶん。

一方、のべつまくなくこの、ふりしぼるような、ためのある歌い方に
浸れるか、というのは
好みがわかれるところだ。
箸やすめ的な軽妙な曲も、はざまに欲しい。

ひと晩とおしでダウナー系でいい、って気分のときに良い。
いったい、どんな出会いと別れを重ねたら、
こんな歌い方ができるのか。



























































































Holding Back the Years

Jimmy Scott / Rhythm Club Records

スコア:


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by office_bluemoon | 2011-11-26 10:11 | 私的juke box(tunes)

"Slave to Love"  Jimmy Scott

このヴォーカルは女性だとずっと思っていた。
男性が、こんなふうに歌っていたなんて。

映画『ナイン・ハーフ』の挿入歌でもあった
ブライアン・フェリーのカバー、もとい、オリジナル!が
青臭く、軽く見えてくるほどの、
円熟した哀切。
涙する人の傍らに
言葉なく寄り添うような
寡黙なぬくもり。

歌詞がまた、精緻な短編のようで。
薫り立つのは
刹那の
甘さ、苦さ。







彼女に伝えてくれ
くたびれきって、ぐったりして
もう、逃げようもない
いつもの場所にいるから、って

女を求めるなら
わかっていなければならない
どれだけタフな奴も弱り、
富める者もみじめになるのかを

恋のとりこに
もう、逃れようがない
恋におぼれている

僕と逃げるんだ
地に降りたらいけない

ひとところにとどまれない
何ものにもしばられない
空は燃えている
炎の海
君の世界は変わってしまうけど、
僕はこれからも変わらない

嵐が荒れ狂っている
それとも、そう見えるだけなのかもしれない
分別つくには若すぎて、
夢を見るには年をとりすぎたよね

やがて春がやってきて
君を僕に振り向かせる
君の笑い声が聞こえる
君が笑う顔が見える

恋のとりこに
もう、逃れようがない
恋におぼれている


Tell her I'll be waiting
In the usual place
With the tired and weary
Where there's no escape

To need a woman
You've got to know
How the strong get weak
And the rich get poor

Slave to love (repeat)
And I can't escape
I'm a slave to love

You're running with me
Don't touch the ground
We're the restless hearted
Not the chained and bound
The sky is burning
A sea of flame
Though your world is changing
I will be the same

Slave to love (repeat)
And I can't escape
I'm a slave to love

The storm is breaking
Or so it seems
We're too young to reason
Too grown up to dream
And the spring is turning
Your face to mine
I can hear your laughter
I can see your smile

Slave to love (repeat)
And I can't escape
I'm a slave to love



















ご興味がおありの向きへ。
ブライアン・フェリーは個人的には好きなんだけれど、
この曲はJimmy Scott爺にどうしても軍配があがる
(なんて軽くみえてしまうんだろう)。


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by office_bluemoon | 2011-11-23 15:21 | その時口ずさんだ(勝手に訳詞)

『初秋』 ロバート・B・パーカー

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ありがたき水先案内人を得て
ロバート・B・パーカーの
スペンサーシリーズを再読している。
いま、四冊目。

四半世紀ぶりくらいに手に取る。
幼い頃の書架には、
八十センチ足らずのスペースを特別に仕切り
厳選した本を収め、『永遠の定番コーナー』を作っていた
(今思うと、偏屈の温床だった)。
そこに並べていたほど
気に入っていたシリーズだったのに、
なぜ長らく読まなかったのだろう。

シリーズの白眉は、やはり七冊目の『初秋』。
昨年パーカーが没するまでシリーズは続くが、
ここにその真髄が集約されている。

事件の謎解きそのものよりも、
いがみあう両親になかば放置された
十五歳のポールに
私立探偵スペンサーが
自分の力で運命を切り開くために必要な規律と
たしなみを伝えていくプロセスが
この作品のハイライト。

最初に読んだ少女の頃、ポール少年のように
スペンサーに筋肉の鍛え方、
山小屋の建て方を教えてもらいたい、と思ったんだっけ。
こっそり、竹刀の素振りとか、腕立て伏せとか、したんだっけ。
初めて飲むビールは、外国製の缶ビールにしよう、って
決心したんだっけ。

また、
スペンサーとパートナー、スーザンとの関係について
やっと物言える年頃になってからの再訪は
また一興。
今はまだ関係がクローズな時代を読んでいるけれど、
この先、どう変わっていくのか、
すれ違いの会話がどんなありさまなのか。
そのときスペンサーは、スーザンはどうふるまうのか。
これは、大人になってから読むので、きっと良かったのだと思う。
祝・再訪。

今、ピックアップできるスペンサー語録(菊池 光訳)。

「彼は怖い男だ。いい人間ではない。しかし、立派な男だ。その違いがわかるか?」

「自分がコントロールできる事柄がある場合は、
それに基づいて必要な判断を下すのが、賢明な生き方だ」

「だからおれは、おまえの体を鍛える、丈夫な体にする、
十マイル走れるようにするし、自分の体重以上の重量が挙げられるようにする、
ボクシングを教え込む。小屋を作ること、力いっぱい働くこと、
苦しみに耐えて力をふりしぼる意志と自分の感情を
コントロールすることを教える。そのうちに、できれば、読書、美術鑑賞や、
ホーム・コメディの科白以外のものを聞くことも教えられるかもしれない。
しかし、今は体を鍛える、いちばん始めやすいことだから」

パーカーはヘミングウェイに影響を受け、
卒論のテーマにチャンドラーを(そしてハメットも)取り上げたという。
軽口のたたき方は、フィリップ・マーロウよりも饒舌すぎ、
悪ふざけが過ぎる感あり。
それでも、
コピーではなく、そこからオリジナルの世界を
作り上げたのは功績。
原文と照らしても、無駄が極力そがれ、シンプル。
説明しすぎていない。かつ、読みやすい。

こんな愛すべきシリーズを、
まるがかえできたら、さぞや翻訳家冥利、と思う。


メモ:翻訳作業の合間に、翻訳ものばかりを読んでいて
ときどき日本の作家による文学を読まないでいると、
書く日本語がおかしくなってしまう点だけ、要注意。

これはひとえに、翻訳調の日本語が、、、という生意気発言ではなくて、
日本の作家による日本語ならば
『原文がどうなっているか気になる病』から逃れられる、という意味で。
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by office_bluemoon | 2011-11-21 10:41 | こんなもの、読んだ(本・雑誌)

book club 視察 (@下北沢)

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翻訳仲間の兼ねてからの誘いで
イギリス人のPaulが主催する読書会に
オブザーバーとして出席。
通常は土曜日に開かれているセッションを
特別に水曜日にも、と調整してくれた。

英語で運営されているほかの読書会では、
どのようなスタイルで進行しているのかに
ずっと興味があった。

Paulはこのパブのあるじ。
まず、圧倒的な蔵書量に店に一歩入って、
声をあげた。
すべて洋書。

「これ、全部読んだの?」
「いや、お客さんが置いていってくれるんだよ」
「Paulは謙遜しているよ」、と横から
参加者のScottが茶々を入れる。



課題本は、Kazuo Ishiguroの
An Artist of the Floating World。 

ぜひ、読みたかったし、
意地を張ってないで、日本語版を読めば良かったんだけど、
いきがって買った原書を読了できないまま、席に着く。

日本人友人とPaul、Scottの会話をずっと聞いている。
書架は見掛け倒しでなく、Paulが実に桁外れの読書家で、
軸のある意見を持ちながら、他人の意見に対してオープンであることに
感嘆。やっぱりもうひとがんばりして、読んでおけばよかった、と後悔。
Scottも、会話が活性化するような質問を折々に挟む。
ファシリテーションがほんとうに真摯で上手だなぁ、と感心する。

黙っていては申し訳ないので、Kazuo Ishiguroのほかの作品に
共通して見られることへの私感をときおり、発言する。
あと、時代背景を確認するのに、i-padを取り出し検索、などで
お役に立てたくらい。ゴジラ映画が最初に世に出たのはいつか、とか。

日本人友人も、事前に自分の言いたいことをまとめていて、
丁寧に伝えようとしていた。彼女らしい。
ほんとうに準備周到なのだ。ふだんの授業でも質問が的確だし。
それを誠実に受け止めて、議論を運んでいる三人のやりとりに
とても好感が持てた。


議論が終わり、雑談の時間になり、
好きな作家や、作品論について1時間ほど四方山話を。
あぁ、ほんとうにわたしはまだまだなんだなぁ、と
そのまま座っていたソファに沈み込みそうに恥ずかしくなり、
(あらためて)知見の狭さを思い知る。
無知の知、といっても、知らないことには変わりはない。
これほど語れるだけ、まだまだ読めていないと思う。

いつもの読書会友人たちと嗜好が違うから、
私の好きな作品への批評も、新鮮。辛辣だとしても、
作品へのレスペクトと確たる根拠が挙げられているから、
頑なな判定をくだすわけではない
フェアな議論は気持ちがいい。

一点。翻訳の役割、について、
「ほんとうに忠実に訳せていると誰がわかるんだ?」という議論は
もっと続きを聞きたかったし、私見をもっと的確に説明できたら、と
悔いが残る。

「そんなに大変でわりがあわないなら、自分で小説を
書いた方がいいんじゃない?」という
Scottのことばも、胸にコトリ、と響く。

そう、確かに労多いのだ。
それでも、これだ、と思える訳語を見つけたとき(カチリ、とわかる)の
悦びといったら、
なにものにも替え難いことを
うまく伝えられず、歯痒かった。

途中、来店する本好きで英語ができるお客さんも
そばで私たちに耳を傾けている、オープンな空気感が
心地良く肌になじんだ。
去りがたくなる温かさがこの場にはあった。

本が好き、というだけで、
つながれることに満足しないで、そこから何を語れるか、が
大事、と痛感。

また、作品を本として世に送り出すということは、
こういった人々の批評に耐えるということ、とあらためて実感。




近々、ローカルの読書会にもフィードバック予定。
誘ってくれた、
やはり寝食忘れて本好き、翻訳好きの
友人に心から感謝。



p.s. 紫煙ゆらめくパブで、ギネスとハイネケンに挟まれながら
オレンジジュースのソーダ割りで通した自分をとても褒めてあげたい。
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by office_bluemoon | 2011-11-17 12:21 | Book club 議事録

perfectな日の条件とは

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笑みをこらえきれないほどのあおいそらと。
(お屋根もにっこり)





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そこそこの波と、だい好きなおともだちと、とびきりのサンセットと
自分のつごうがちょうどあった日。

こんなゾロ目があるからこそ、
また明日から闘える。
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by office_bluemoon | 2011-11-13 22:33 | 迷路に遊ぶ(おもふこと)

be hard, be gentle.

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"If I wasn't hard, I wouldn't be alive.
If I couldn't ever be gentle, I wouldn't deserve to be alive."


- Playback by Raymond Chandler


最近、ここいちばん、のときに
幾度となく胸の中で唱えているこの一節。
あまたの名訳があるけれど、
私だったら、なんて訳そう。

これが、チャンドラーの遺作となる、
フィリップ・マーロウ最後の事件
(絶筆となった『プードルスプリングス物語』は未完)。
そのせいか、心なしか、マーロウに元気がない。
前の事件で彼の元を去った女性の残像が随所にある。

(資料が手元にないため、以下、wikipediaより引用)

作中のヒロインから、
「あなたの様に強い(hard)人が、どうしてそんなに優しく(gentle)なれるの?」と問われた
マーロウ。


清水俊二訳:
「しっかりしていなかったら、生きていられない。やさしくなれなかったら、生きている資格がない」

生島治郎訳:
「タフじゃなくては生きていけない。やさしくなくては、生きている資格はない」

矢作俊彦:
「ハードでなければ生きていけない、ジェントルでなければ生きていく気にもなれない」



office_bluemoonの今の気分の試訳:

「タフじゃなければ、生きていられない。
そもそも優しくなれなかったら、生きている資格すらない」






ハードボイルドとは、痩せ我慢の美学、とみたり。

言われてみたい、というより、
そんなひとになりたい、と
近頃、痛切に思う。

しっかりしよう。
軸をもとう。
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by office_bluemoon | 2011-11-12 23:47 | 翻訳シャドーボクシング(試訳)

a city in amber

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なんでも、街を琥珀色の光に彩ったのだそうである。









おあずけの身には、たちの悪い冗談のようだった。

でも、とろん。



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by office_bluemoon | 2011-11-11 06:47 | ぜんぶ月のしわざ

carrot and stick

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願掛けをしている。
断酒。

毎日飲酒習慣があったわけではないけれど、
一日の句読点にグラスを傾けて、はお預け。
つらいなぁ、とおもう悔しさを
願いをかなえたいことに集中させる。

3週間経過。
夕焼けを見てものどが渇くし、
バーの窓からこぼれる黄色い灯りを見るとほおぶくろが痛くなるし、
レディガガが左手に持つ
ブランデーグラスの深い色に目が釘づけになる。
「ギムレット」、と発音しただけで、
渇望でこめかみがキーン、と痛くなる。

少しだけ早く起きて縄跳びをしている。
湯上りにガス入りウォーターを飲んでいる。
師匠との飲み会は、
ウーロン茶をあたかもウイスキーであるかのように
見せかけて澄ましている。
シェーカーを構えたバーテンさんに、グレープフルーツジュース、と言う時の
情けなさといったら。唇を噛みたくなる。



なんだか、ボクサーみたいだ。
なにやってるんだろう、と時々頭をかかえる。

でも、ここで中断したらきっとこの先ずっと後悔する。
アメとムチをうまく使って、自分をゴキゲンに保って、
前に進ませるしかない。


で、長々と書いたけれど、昨日嬉しかったこと。
Baskin Robbinsに、カンノーリフレーバーがあるなんて!
(ピスタチオ入りアイスクリームはなかなかない!しかも、シチリアのカンノーリ風味!)

嬉しすぎて、それをバナナサンデーにしてもらった。
中学生以来だ、バナナサンデーなんて。
これだけで、午後一杯、すごくがんばれた。

好きなことに、ひたむきに打ち込める身の上に感謝しながら、
こうやって、どんなに小さいことからも、
日々の喜びのかけらを丁寧に、拾い集めていくしかない。
そう、渚で貝殻とかシーグラスを拾い歩くように。

くじけないぞ。ぜったいに。
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by office_bluemoon | 2011-11-08 08:33 | しみじみのごちそう

subtle colors

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スモーキーな色に
ほんの少しの甘みを。

鮮やかすぎる光より
そんなまろやかな色に
心ほどける日もある。


(できればロゼのスパークリングを?
いや、ここは敢えて甘いこっくりとした
カフェオレに。。。)
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by office_bluemoon | 2011-11-06 13:34 | 迷路に遊ぶ(おもふこと)