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takehara


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意匠をこらした欄干が並ぶ、味わいのある家並み。
塩田で財を成した邸宅の、侘びたしつらえに唸る。
のれんをくぐるとひやりとする、風格のある酒蔵。
懐かしいオレンジ色のランプの光がもれる格子窓。
夕餉を支度する匂いがどこからか漂ってくる。

古い街並みに日が落ちる。

マフラーに顔を埋め、うつむき加減に歩みを進めながら、
みるみる翳っていく石畳を見つめる。

まず、足元から。
ここから、無限のステップが始まる。
嘘じゃない。
ほんとうは、どこにでも行ける。

地味なことを愚直にまた重ねていこう、とうすぼんやりと心に誓った。
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by office_bluemoon | 2015-12-31 13:45 | 迷路に遊ぶ(おもふこと)

Onomichi

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海が見えた。海が見える。 五年振りに見る尾道の海はなつかしい、
汽車が尾道の海へさしかかると、煤けた小さい町の屋根が提灯のように、拡がって来る。
赤い千光寺の塔が見える。山は爽やかな若葉だ、緑色の海向うにドックの赤い船が、
帆柱を空に突きさしている。私は涙があふれていた。


『放浪記』 林 芙美子
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by office_bluemoon | 2015-12-30 09:34 | こころ、泡立つ(events)

Going west


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太陽を追いかけるように走る瀬戸内海沿いの道。
現れては消えるたくさんの島、瀬戸大橋、造船所。
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by office_bluemoon | 2015-12-29 13:47 | こころ、泡立つ(events)

White Egret Castle


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改修明け間もない姫路城。
風花舞う寒さの中、けなげにも花開かせる寒桜。
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by office_bluemoon | 2015-12-29 13:43 | こころ、泡立つ(events)

an ancient capital

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早朝の法隆寺に降り立つ。
斑鳩の里を吹き抜ける、風。
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by office_bluemoon | 2015-12-29 11:53 | こころ、泡立つ(events)

let it snow

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霜の降りた田畑の広がる平野を抜けて
山間の集落にさしかかるあたりから
風景から色彩が消えていく。

モノトーンに近づいていく世界にぽつねん、と残った色は
実るに任せた柿の実の透き通ったオレンジ。
それに、南天の赤。

湯煙と、雪がまじりあっては消える。
回る水車の音が遠くでときおり響く。
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by office_bluemoon | 2015-12-21 08:35 | こころ、泡立つ(events)

極意

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車で北上すること、3時間。
木材の勉強で、築80年の日本家屋を見学する。
とある素封家が贅の限りを尽くし、
日本建築の技と粋を結集させた邸宅と庭。

2時間かけて案内してくださった学芸員のことば:
この邸がなぜ、下品にならないか。それは、やりすぎていないからです。
たとえばこの欄間の藤の花もぜんぶ透かし彫りにしようと思えばできる。
だけど、ほかの部材との調和を考えて、敢えてそれをしないで、
板をすべて打ち抜かない。
花の半分は浮かし彫りのまま残す。

完璧にせずに、その手前でやめているところが随所にある。
その加減が絶妙だから、圧迫感がないのです。
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by office_bluemoon | 2015-12-06 20:26 | 泡沫を掬う(忘れたくない言葉)