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撮る理由


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時は留保なく、流れる。
一方、人には感動を留めておきたい、
根源的な欲求がある。

生きた証を残すのに文字と絵画しかなかったのは、
いにしえのこと。
近代、人は新たに写真という手法を得た。
手軽に刹那を切りとれるようになった。



― あまつ風雲の通い路吹きとぢよ 乙女の姿しばしとどめむ 

                                          僧正遍昭



千二百年前に、僧侶ですら
「しばしとどめむ」と祈った。

人の業(ごう)が変わるはずもない。
心泡立つ、二度と戻らぬ今、への渇望は
きっとなおも続く。


少しでもいいから、時を留めたい。
忘れたくない。覚えていてもらいたい。
今、このときを。
百年先でも。
私がいなくなっても。

人は時に、祈りににた気持ちで
写真を撮るのだとおもう。
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by office_bluemoon | 2010-04-22 00:24 | 迷路に遊ぶ(おもふこと)